終活とは?
終活とは寿命が近づいてきた高齢者が自分の身辺整理をしておくことです。
2012年に「ユーキャン新語・流行語大賞」で10位以内にランクインするほど、話題となりました。
エンディングノートというものに、自分の様々な情報を記入しておくことで、自分がどのような終わりを迎えたいのかを残しておきます。
人生の終わりには様々な問題が残っています。
また、遺産や、預金口座、延命治療の問題など、老後には様々な不安があります。
それらの問題をあらかじめ準備し、不安を減らしておくことで安心した老後生活を送ることができます。
老後に安心して過ごすためにも終活を行うことは大切なのです。
なぜ今、終活が話題になるのか?
終活というのは比較的新しい言葉です。
昔は親の死後の話をすることは縁起が悪いこととされていました。
なぜ今終活という言葉が話題になっているのでしょうか?
昔は親戚や同じ村の中でのコミュニティーが強く残っており、誰かがなくなったとしても地域の人が支えることで問題を解決することができました。
一人の人間の人生の終わりというものを、地域で支えていた時代がありました。
葬式の手配などが何も、わからなくても周りの人が教えてくれる。
そういう時代だったのです。
しかし、現代社会は技術の進歩とともに、地域との繋がりが薄くな理ました。
また、血縁関係にこだわる人も少なくなり、親戚との繋がりも薄くなってきたように感じます。
知らないことを一人でするのはとても大変です。
遺品整理、相続、お葬式など初めてやることが多く、一人では抱えきれません。
大切な家族を大変な目に遭わせたくない。
死後のことをあらかじめ、準備しておくことで残った家族の負担を少しでも減らすことができます。
高齢者が社会問題になる
また、平均寿命が長くなると共に、高齢者による様々な問題が生まれました。
2025年には30%が65歳を超える長高齢化社会になります。
貯金や年金などのお金の問題
認知症などの介護の問題
土地や遺品などの相続の問題
など、多くの問題を抱えていくことになります。
現在80歳以上の人もこんなに長生きするなんて想像もしていなかった人が多いと思います。
しかし、寿命が長寿化していることは現実の問題として受け止めなければいけません。
いつから始めるのがベスト?
終活を始めるタイミングを考えるというのは難しいところでしょう。
僕は70歳頃が終活に向き合うタイミングではないかと考えています。
60歳は定年直後でまだ体力的に元気な人も多いです。
自分が、高齢者だという自覚がない人も多いと思いますので、少し早い気がします。
80歳になると、認知症のリスクが高くなっています。
75歳では7%、85歳では20%と言われています。
脳の機能も衰え、判断能力も低下しているので、70歳ぐらいだとまだ、クリアに会話もできるのではないでしょうか?
整理しておくことは?
終活をするに当たっては、次のものを整理しておくとよいと言われています。
エンディングノート
まずはここから始まります。
自分の人生や価値観を記しておき、子供に残しておきましょう。
延命治療の問題は、人の命に関わるセンシティブな問題です。
自分がどのような終わりを迎えたいのか、自分の意思を伝えられる間に伝えておきましょう。
財産の整理
銀行や証券の口座をどのように扱ってほしいかを記しておきましょう。
お金の問題は家族間でのトラブルになりやすいので、生前に話をつけておくことをオススメします。
遺品の整理
写真や自分が趣味で集めたものなど、捨てるに捨てられなかったものも多いと思います。
生きているうちに少しずつ整理するのか、自分の子供に委ねるのかは考えておいたほうが良いでしょう。
また、捨ててはいけないものも伝えておく必要があります。
誰を幸せにしたいのか?
最後に、終活とは誰のために行うことなのでしょうか?
それをしっかりと考えたほうがよいです。
死後は現世との繋がりはなくなります。
死後の問題は本人にとっては関係のないことなのかもしれません。
家族のため?
自分のため?
社会のため?
これらの問題を解決して、自問自答することで、悔いのない人生の終わりを迎えることができるのではないでしょうか?